中学生のオスグッドとは?成長期アスリートの食事で意識したいこと

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部活やクラブチームでスポーツをしている中学生に多い「オスグッド」。
膝の下が痛くなり、「オスグッドってどんなケガ?」「食事で気をつけることはある?」と気になる方もいるでしょう。
オスグッドは、特定の食品や栄養素をとれば治るものではありません。
ただし、中学生は身体が大きく成長する時期でもあるため、成長に必要なエネルギーや栄養素が不足していないかを確認することは大切です。

この記事を読めば、オスグッドになった中学生が食事で意識したいことと、食事だけでは対応できないことが分かるようになります!
管理栄養士・スポーツ栄養プランナーが分かりやすく解説します。

中学生に多いオスグッドとは?

オスグッドは、正式には「オスグッド・シュラッター病」と呼ばれ、成長期の子どもに多くみられる膝のスポーツ障害です。

オスグッドで痛みが出やすい脛骨粗面の位置と、走る・ジャンプ・蹴る動作による牽引力を示した図解

成長期に膝の下が痛くなるスポーツ障害

オスグッドでは、膝のお皿の下にある「脛骨粗面(けいこつそめん)」という部分に痛みが生じます。

成長期に、走る・ジャンプする・ボールを蹴るといった動作を繰り返すことで、大腿四頭筋から膝蓋腱を介して脛骨粗面に繰り返し引っ張る力が加わることなどが、発症に関係すると考えられています。

ただし、原因は一つではありません。
成長・成熟の段階や身体の柔軟性、スポーツによる負荷など、複数の要因が関係します。

「成長期だから痛くても仕方ない」と自己判断せず、膝の痛みが続く場合は医療機関で相談しましょう。

サッカー・バスケなどスポーツをする中学生に起こりやすい理由

オスグッドは、サッカーやバスケットボール、バレーボール、陸上など、走る・ジャンプする・蹴る動作が多いスポーツでみられます。

思春期のスポーツ選手を対象とした研究では、身体の成長・成熟段階や大腿四頭筋などの柔軟性と、オスグッドの発症との関連も報告されています。

オスグッドは食事で治せる?

結論からいうと、カルシウムやたんぱく質など、特定の食品や栄養素をとればオスグッドが治るということは分かっていません。
食事でできるのは、成長期の身体に必要なエネルギーや栄養素を不足させないようにすることです。

オスグッドそのものの治療と、成長期の身体を支える食事は分けて考えましょう。

オスグッドをきっかけに見直したい成長期の食事

オスグッドになったときは、膝の状態だけでなく、成長期の身体に必要な食事がとれているかを確認する機会にもなります。

特に確認したいのは、成長に必要なエネルギーが不足していないか、骨の成長に必要な栄養素を十分にとれているかという点です。

①成長に必要なエネルギーを不足させない

中学生は、日常生活やスポーツだけでなく、身体の成長にもエネルギーが必要な時期です。
まずは3食を基本に、ごはん・パン・麺などの主食をとり、必要に応じて補食も活用しましょう。

エネルギー不足を防ぐための補食について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
▶ 関連記事:スポーツ選手の補食おすすめガイド|必要性・タイミング・量を管理栄養士が解説

オスグッドで練習量が減ったときは、これまでの食事量をそのまま大きく減らすのではなく、活動量に合わせて補食や食事量を調整するとよいでしょう。

ケガなどで練習を休んでいるときの食事について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
▶ 関連記事:部活を休むと筋肉はいつから落ちる?テスト期間・ケガ中の中高生アスリートの食事

②成長期の骨づくりに必要な栄養を確認する

中学生は、骨が大きく成長する時期です。
骨づくりに関わる栄養素として、カルシウムやビタミンDがあります。

◆カルシウム

日本人の食事摂取基準(2025年版)では、カルシウムの推奨量は次のように設定されています。

年齢男子女子
12~14歳1,000mg/日800mg/日
15~17歳800mg/日650mg/日

15歳は「15~17歳」の区分になるため、中学3年生でも年齢によって目安が異なります。

たとえば、給食でよく使われる200mL程度の牛乳1本には、カルシウムが約220mg含まれます。
牛乳やヨーグルト、チーズ、小魚、大豆製品、小松菜など、普段の食事から取り入れていきましょう。

◆ビタミンD

ビタミンDの目安量は、12~17歳の男女ともに9.0μg/日です。
鮭やサバ、イワシ、卵、きのこ類などに含まれています。

オスグッドとビタミンD不足との関連を示唆する報告もありますが、現時点では研究は限られています。
そのため、ビタミンDをオスグッド対策として多くとるのではなく、成長期の骨づくりに必要な栄養素として不足を防ぐことを意識しましょう。な栄養素として不足を防ぐことを意識しましょう。

オスグッドになった成長期アスリートが食事で確認したいエネルギー不足、カルシウム、ビタミンDのポイントを示した図解

オスグッドと身長の伸びは関係ある?

オスグッドは、思春期の成長スパート付近に起こりやすいことが報告されています。
そのため、オスグッドになった時期と身長が大きく伸びる時期が重なることがあります。

ただし、オスグッドになったから身長が伸びるという意味ではありません。
オスグッドと身長の伸びには、「成長する時期と発症しやすい時期が重なりやすい」という関係があると考えましょう。

オスグッドのときは休養や練習量も見直そう

成長期に必要な栄養を確保しながら、休養や練習量も含めて身体への負担を見直すことが大切です。
スポーツを続けてよいか、どの程度休む必要があるかは、痛みの程度や状態によって異なります。

膝の痛みが続く場合や、練習への参加・復帰に迷う場合は、医師や理学療法士などの専門職に相談しましょう。

休養や練習量の考え方について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
▶ 関連記事:頑張りすぎが逆効果?オーバートレーニングの症状・原因・回復・予防を管理栄養士が解説

まとめ

オスグッドは、成長期のスポーツ選手に起こりやすい膝のスポーツ障害です。

特定の食品や栄養素をとればオスグッドが治るわけではありませんが、成長期の身体に必要なエネルギーや栄養素を不足させないことは大切です。
特に、日々の食事量が足りているか、カルシウムやビタミンDなど骨の成長に必要な栄養素が不足していないかを確認しましょう。

また、練習量が減ったときは活動量に合わせて食事を調整し、休養や練習量については身体の状態に応じて考えます。

食事だけで治そうとするのではなく、食事と休養の両面から成長期の身体を支えていきましょう。

参考文献

Osgood-Schlatter Disease: Appearance, Diagnosis and Treatment: A Narrative Review
発行元:Healthcare
著者:Francisco Corbiほか
https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC9222654/

Developmental stage and lower quadriceps flexibilities and decreased gastrocnemius flexibilities are predictive risk factors for developing Osgood-Schlatter disease in adolescent male soccer players
発行元:Knee Surgery, Sports Traumatology, Arthroscopy
著者:Seira Takeiほか
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/37002485/

Youth Athlete Development and Nutrition
発行元:Sports Medicine
著者:Ben Desbrowほか
https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC8566439/

日本人の食事摂取基準(2025年版)
発行元:厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/eiyou/syokuji_kijyun.html

日本食品標準成分表(八訂)増補2023年
発行元:文部科学省
https://fooddb.mext.go.jp/

執筆者:丸井 遥

管理栄養士、スポーツ栄養プランナー、オンラインフードクリエイター。

病院・介護施設で栄養指導や栄養管理を経験。現在はフリーランスとして、スポーツ栄養教材の制作やダイエット栄養相談、記事執筆などを行っている。

また、栄養や子育てに役立つ情報をnoteでも発信中。
専門的な内容を、わかりやすく実践しやすい形で伝えることを大切にしている。

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