
「冬になると、水筒のお茶がほとんど減っていない」
「寒い日はあまり喉が渇かないみたいだけど、水分は足りている?」
「冬の部活でも、夏と同じように水分補給したほうがいい?」
寒くなると、夏ほど水分をとらなくなる中高生もいるでしょう。
部活やチームの練習から帰ってきた子どもの水筒を見て、「全然減っていない」と心配になる保護者もいるかもしれません。
冬も運動をすれば汗をかき、水分は失われます。
一方で、水筒が減っていないからといって、それだけで1日の水分が不足しているとは判断できません。
冬の水分補給で大切なのは、水筒を必ず空にすることではありません。
飲み物や食事から1日を通して水分をとりながら、練習前・中・後には運動で失う水分を補うことがポイントです。
この記事を読めば、冬の部活で水分をとらなくなる理由や、水筒が減らないときの考え方、冬に取り入れやすい水分補給の方法が分かります!
管理栄養士・スポーツ栄養プランナーが分かりやすく解説します。
Contents
冬でも水分補給は必要!寒いと飲む量が減りやすい理由
冬は夏に比べると汗をかいている感覚が少なく、喉の渇きも意識しにくいため、水分補給を忘れがちです。
しかし、寒い季節でも部活やチームの練習で体を動かせば汗をかきます。
厚着をして練習する場合や、体育館などで運動する場合は、冬でも思った以上に汗をかくことがあります。
「冬だから汗をかかない」「喉が渇いていないから飲まなくても大丈夫」と考えるのではなく、冬も運動に合わせて水分を補うことが大切です。
また、寒い日に冷たい飲み物を飲みにくいと感じる人もいます。
夏と同じ飲み方にこだわらず、季節や場面に合わせて「どうすれば飲みやすいか」を考えてみましょう。
水筒が減らない=水分不足?1日全体で考えよう
水筒の残量だけで、1日の水分が足りているかを判断することはできません。
たとえば、学校の水筒があまり減っていなくても、朝食で飲み物をとったり、給食や夕食で汁物を食べたりしていることがあります。
反対に、水筒が空になっていても、練習中にたくさん汗をかいていれば、それだけで十分だったとは限りません。
そのため、「今日、水筒を何mL飲んだか」だけを見るのではなく、飲み物や食事を含めて1日を通して水分をとれているか、さらに運動中に失った水分を補えているかという2つの視点で考えることが大切です。
水分は食事からもとれる!冬に取り入れやすいもの
水分補給というと、「何を飲むか」に目が向きがちですが、毎日の食事にも水分は含まれています。
特に冬は、みそ汁やスープ、鍋など、温かく水分を含む料理を取り入れやすい季節です。
たとえば、朝食にみそ汁やスープを添える、練習後の夕食を鍋にするなど、普段の食事のなかでも水分をとることができます。
普段の生活では飲み物と食事から水分をとり、運動するときは失った水分をその都度補うと考えましょう。
冬の部活・練習でできる水分補給3つの工夫

冬の水分補給では、「とにかくたくさん飲む」のではなく、飲みやすい環境をつくることも大切です。
① 練習前・中・後に水分をとる機会をつくる
冬は喉の渇きを感じにくく、水分補給そのものを忘れてしまうことがあります。
練習前に飲む、休憩のタイミングで水筒を手に取る、練習が終わったら飲むなど、水分をとるタイミングをつくっておくとよいでしょう。
必要な水分量は、運動時間や強度、気温、体格、発汗量などによって異なります。「全員が○mL飲む」と一律に決めるのではなく、その日の運動や汗のかき方に合わせて考えることが大切です。
② 飲みやすい温度を選ぶ
寒い日に、冷たい飲み物を飲みにくいと感じる場合もあります。
そのようなときは、必要以上に冷やさず、本人が飲みやすい温度にするのもひとつの方法です。
学校生活や自宅では、温かいお茶や白湯などを取り入れてもよいでしょう。
ただし、運動中に熱すぎる飲み物は飲みにくいため、場面に合わせて無理なく飲める温度を選ぶことがポイントです。
③ 水筒が減らなかった理由を振り返る
水筒がほとんど減っていなかった日は、「もっと飲まないと」で終わらせず、なぜ飲まなかったのかを振り返ってみましょう。
「休憩時間が短くて飲めなかった」
「寒くて飲みたいと思わなかった」
「飲み物が冷たすぎた」
「水筒を置いている場所まで取りに行けなかった」
など、理由によって対策は変わります。
飲むタイミングがなかったのであれば練習環境を見直し、冷たくて飲みにくかったのであれば温度を工夫するなど、飲めなかった理由に合わせて次の対策を考えることが大切です。
冬の部活は水・お茶・スポーツドリンクのどれがいい?
冬だから必ずスポーツドリンクが必要、というわけではありません。
汗の量がそれほど多くない普段の生活や短時間の軽い運動では、水やお茶などを利用できます。
一方、運動時間が長い、運動強度が高い、冬でもたくさん汗をかくといった場合には、水分だけでなく汗で失われる塩分や、運動で使うエネルギーの補給も考える必要があります。
そのような場面ではスポーツドリンクを活用する方法もあります。
「冬だから水」「夏だからスポーツドリンク」と季節だけで決めるのではなく、運動時間や強度、発汗量などに合わせて選ぶことがポイントです。
スポーツドリンクの種類や選び方について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
▶ 関連記事:スポーツドリンクは全部同じじゃない!種類ごとの違いと正しい選び方を徹底解説
冬は乾燥する季節!水分補給と一緒に体調管理も
冬は気温が低いだけでなく、空気が乾燥しやすい季節です。
室内でも暖房によって乾燥することがあります。
だからこそ、部活の時間だけではなく、朝起きてから学校、練習、帰宅後まで、1日を通した水分補給を意識してみましょう。
ただし、水分をとれば風邪を予防できる、という単純なものではありません。
冬のコンディションを整えるには、水分補給だけでなく、食事・睡眠・休養なども含めて考えることが大切です。
まとめ|冬は「水筒を空にする」より1日と練習を見る

冬は夏ほど喉の渇きを感じにくく、水分をとる量が減りやすい季節です。
しかし、部活やチームの練習で体を動かせば、冬でも汗とともに水分は失われます。
だからといって、「水筒を全部飲まないと」と考える必要はありません。
飲み物だけでなく食事からとる水分も含めて1日全体を見ながら、練習前・中・後には運動で失う水分を補いましょう。
水筒があまり減らなかった日は、「寒くて飲みにくかった?」「飲む時間がなかった?」と理由を振り返ってみるのもひとつです。
飲みやすい温度にしたり、休憩時に水筒を手に取る習慣をつけたりと、できることから工夫してみましょう。
水筒を空にすることよりも、その日の生活や練習に合わせて無理なく水分をとれることが大切です。
冬も自分に合った飲み方を見つけて、毎日の練習に備えていきましょう。
参考文献
冬もしっかり水分補給&栄養補給。体が温まるスープレシピを紹介
発行元:公益財団法人 日本スポーツ協会
https://media.japan-sports.or.jp/column/99
スポーツ活動中の熱中症予防ガイドブック 第6版
発行元:公益財団法人 日本スポーツ協会
https://www.japan-sports.or.jp/medicine/heatstroke/tabid1437.html
しっかり水分補給!元気に運動
発行元:公益財団法人 日本スポーツ協会
https://www.japan-sports.or.jp/publish/tabid776.html

執筆者:丸井 遥
管理栄養士、スポーツ栄養プランナー、オンラインフードクリエイター。
病院・介護施設で栄養指導や栄養管理を経験。現在はフリーランスとして、スポーツ栄養教材の制作やダイエット栄養相談、記事執筆などを行っている。
また、栄養や子育てに役立つ情報をnoteでも発信中。
専門的な内容を、わかりやすく実践しやすい形で伝えることを大切にしている。








