受験期は太る?部活を引退した中高生の食事の変え方

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「部活を引退したら太る?」
「運動しなくなるなら、ご飯を減らしたほうがいい?」
「受験期に太るのが心配……」

毎日のように部活をしていた中高生は、引退すると生活が大きく変わります。
練習時間がそのまま受験勉強の時間になり、体を動かす時間が減る人もいるでしょう。

だからといって、「太らないように」と食事を大きく減らす必要はありません。
ポイントは、食事全体を減らすのではなく、部活をしていたからこそ必要だった「上乗せ分」を今の生活に合わせて見直すことです。

この記事を読めば、部活を引退して受験期に入った中高生が、今の生活に合わせて食事を見直すポイントが分かります!
管理栄養士・スポーツ栄養プランナーが分かりやすく解説します。

受験期に太るのはなぜ?部活引退後は活動量と食べ方が変わる

部活を引退して活動量が減っても、食べ方も今の生活に合わせて変われば、体重が増えるとは限りません。

一方で、毎日の練習がなくなったあとも、部活中と同じように補食をとったり、競技のために増やしていた食事を続けたりすると、摂取するエネルギーと消費するエネルギーのバランスが変わることがあります。

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」でも、1日に必要なエネルギー量は、体をどのくらい動かしているかによって変わります。
部活をしていた頃と引退後で活動量が大きく変われば、食べ方も今の生活に合わせて見直すことが大切です。

部活を引退すると消費エネルギーが変わることがある

毎日のように練習していた人が部活を引退すると、それまで練習で消費していたエネルギーが少なくなることがあります。

ただし、引退後の生活は一人ひとり違います。
部活はなくなっても自主的に運動を続ける人もいれば、放課後のほとんどを机に向かって過ごすようになる人もいるでしょう。

「部活を引退した=食事を○kcal減らす」と一律に考えるのではなく、自分の活動量がどのくらい変わったのかを見てみましょう。

受験期は「食べ方」が変わることも

引退後に変わるのは、運動量だけではありません。

たとえば、

  • 練習がないのに、以前と同じ補食を食べている
  • 部活中の習慣でスポーツドリンクを飲んでいる
  • 勉強しながらお菓子を食べるようになった
  • 夜遅くまで勉強して、夜食を食べるようになった

など、食べるタイミングや内容が変化することもあります。

「最近、体重が増えた」と感じたときも、すぐに食事量を減らすのではなく、部活をしていた頃と比べて、活動量と食べ方の両方がどう変わったのかを確認してみましょう。

部活を引退しても、食事を一気に減らさない

「運動しなくなったから、ご飯を半分にしよう」
「今まで食べていた補食も、もう必要ないよね」

このように、部活を引退したことをきっかけに食事量を極端に減らすことはおすすめできません。

中高生は、部活を引退しても成長の途中です。
また、受験期はこれまで部活に使っていた時間を勉強に充て、長時間机に向かう生活になる人もいるでしょう。

体を動かす時間が減っても、成長や日々の生活、脳の働きに必要なエネルギーや栄養素は食事からとる必要があります。
ご飯などの主食に含まれる炭水化物は、消化・吸収されるとブドウ糖となり、脳のエネルギー源として利用されます。

「太りたくない」と食事を減らしすぎて、必要なエネルギーや栄養素まで不足してしまっては、せっかく部活を引退して受験勉強に力を入れようとしているのに本末転倒です。

また、進学後も競技を続けたいと考えている場合は、受験期も成長や体づくりを支える食事をおろそかにしたくありません。

引退後は「アスリートの食事からダイエット食へ切り替える」のではなく、競技生活のために追加していた食事を、現在の生活に合わせて整理すると考えてみましょう。

まず見直したいのは「部活のために足していた食事」

部活をしていた頃の補食・スポーツドリンク・競技のために増やした食事を、引退後・受験期の活動量や生活に合わせて見直すポイントを示した図

部活をしていた頃、「練習があるから」という理由で食べたり飲んだりしていたものはありませんか?
3食そのものを減らす前に、まずは競技生活のために追加していたものを振り返ってみましょう。

練習前後の補食

現役中は、
給食・昼食 → 練習前のおにぎり → 部活 → プロテイン → 夕食
という食べ方をしていた人もいるでしょう。

補食は、練習に必要なエネルギーを補ったり、練習後に必要な栄養を補給したりするために活用します。

しかし、引退して、
給食・昼食 → 放課後は受験勉強 → 夕食
という生活になれば、「練習前だから」「練習後だから」と追加していた補食を、以前と同じように食べ続ける必要があるかは見直せます。

ただし、補食をすべてやめるという意味ではありません。

昼食から夕食まで長く空いてお腹がすく場合は、間に食べることもできます。
以前と同じもの・同じ量を習慣で食べるのではなく、今の活動量や空腹具合、夕食までの時間に合わせて考えましょう。

補食の役割や選び方について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
▶ 関連記事:補食とは?中高生アスリートが知っておきたいタイミング・量・選び方

スポーツドリンク

部活中は、運動時の水分や電解質などを補うためにスポーツドリンクを利用していた人もいるでしょう。
引退後に教室や自宅で勉強する時間が増えたなら、部活中と同じ飲み方が必要とは限りません。

「水筒にはいつもスポーツドリンクを入れていたから」と習慣で続けるのではなく、今はどんな場面で飲んでいるのかを確認してみましょう。

スポーツドリンクの種類や使い分けについて詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
▶ 関連記事:スポーツドリンクは全部同じじゃない!種類ごとの違いと正しい選び方を徹底解説

競技のために増やしていた食事

「体を大きくしたい」「練習量が多いからエネルギーを確保したい」など、競技生活に合わせて意識的に食事量を増やしていた場合もあります。
ご飯を多めにする、補食を追加するといった食べ方は、当時の競技や練習に合わせて増やしていた「上乗せ分」です。

引退後もその量を維持しなければならないわけではありません。
競技のために意図的に増やしていたものがあれば、現在の活動量や生活に合わせて見直してみましょう。

受験勉強中のお菓子・夜食に置き換わっていない?

部活用の補食を食べなくなっても、別の「食べる時間」が増えることがあります。
たとえば、
練習前のおにぎり → 勉強しながらのお菓子
に変わっているケースです。

勉強しながらの「なんとなく食べ」に注意

勉強机にお菓子を置いていると、お腹がすいているわけではなくても、勉強しながらなんとなく手が伸びることがあります。

お菓子を禁止する必要はありません。
食べるときは一度食べる分を取り分けるなど、「何をどのくらい食べたのか分からない状態」にしない工夫をしてみましょう。

夜食は「受験生だから必要」と決めつけない

「受験生だから夜食を食べたほうがいい」と決まっているわけではありません。
夕食を食べていて空腹を感じていないなら、勉強しているという理由だけで夜食を追加する必要はないでしょう。

一方で、夕食が早く、就寝まで時間が空いてお腹がすく場合もあります。
夜食を食べる・食べないを一律に決めるのではなく、夕食の時間や空腹具合などに合わせて考えましょう。

3食は大きく崩さない

部活を引退したからといって、「太りそうだから」と主食を抜いたり、3食を極端に減らしたりする必要はありません。

主食・主菜・副菜を基本にしながら、現在の活動量や生活に合わせて食べ方を整えていきましょう。

「引退して○kg増えた」だけで太ったと判断しない

部活をしていた頃、競技に合わせて体重や体格を意識し、体重を調整・維持していた人もいます。
しかし、現役時代の体重だけを基準にして、引退後の体重を考えるのは避けましょう。

中高生はまだ成長の途中です。
「引退して2kg増えた」「現役のときより体重が増えた」という数字だけを見るのではなく、身長の伸びも含め、これまでの成長の経過と合わせて確認することが大切です。

特に、「現役時代の体重に戻したい」と自己判断で食事を減らすのではなく、まずは自分の身長と体重がこれまでどのように変化してきたかを振り返ってみましょう。

体重が短期間で大きく増減している、食事を極端に減らしている、成長について心配なことがある場合は、自己判断で食事制限を続けず、医師や管理栄養士などの専門家に相談してください。

まとめ|引退後は「減らす」より「今の生活に合わせる」

部活を引退すると、毎日の練習がなくなり、活動量や食生活が大きく変わることがあります。
「受験期に太りたくない」と3食を大きく減らすのではなく、まずは部活をしていた頃から活動量や食べ方がどう変わったのかを振り返ってみましょう。

まず確認したいのは、練習前後の補食やスポーツドリンク、競技のために増やしていた食事など、部活をしていたからこそ追加していたものです。
さらに、それらが引退後に勉強中のお菓子や夜食へ置き換わっていないかも確認してみてください。

そして、中高生はまだ成長の途中です。現役時代の体重だけにこだわらず、今の活動量・生活・成長に合わせて食べ方を整えていくことが大切です。

部活に打ち込んできた生活から受験中心の生活へ。
今の自分に合った食べ方に切り替えて、受験期も元気に過ごしていきましょう。

参考文献

日本人の食事摂取基準(2025年版)
発行元:厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/eiyou/syokuji_kijyun.html

朝ごはん、食べていますか?
発行元:農林水産省
https://www.maff.go.jp/j/syokuiku/plan/4_plan/togo/html/part3.html

執筆者:丸井 遥

管理栄養士、スポーツ栄養プランナー、オンラインフードクリエイター。

病院・介護施設で栄養指導や栄養管理を経験。現在はフリーランスとして、スポーツ栄養教材の制作やダイエット栄養相談、記事執筆などを行っている。

また、栄養や子育てに役立つ情報をnoteでも発信中。
専門的な内容を、わかりやすく実践しやすい形で伝えることを大切にしている。

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