
屋外でスポーツをしていると、どうしても気になるのが日焼けや紫外線。
「日焼けが気になるときは、何を食べればいい?」と気になったことはありませんか?
紫外線を浴びると体内では活性酸素(かっせいさんそ)が生じるため、普段の食事ではビタミンCやビタミンEなど、抗酸化作用のある栄養素を含む食べ物も意識したいところです。
一方で、屋外でスポーツをするなら、日焼けだけに注目するのではなく、運動に必要な栄養や水分もしっかり補うことが大切です。
この記事を読めば、日焼けが気になるときに意識したい食べ物や、屋外スポーツに必要な栄養が分かります!
管理栄養士・スポーツ栄養プランナーが分かりやすく解説します。
この記事でわかること
- 日焼けと紫外線が体に与える影響
- 日焼けが気になるときに意識したい栄養素と食べ物
- 屋外スポーツで実践したい食事・水分補給のポイント
Contents
日焼けが気になるときは何を食べればいい?
「日焼けしたからビタミンCをとろう!」と思ったことがある人もいるかもしれません。
紫外線を浴びると、体内では活性酸素が生じます。
活性酸素は日焼けをしなくても体の中で作られていますが、増えすぎると細胞を傷つける原因になります。

私たちの体には、この活性酸素から体を守る仕組みがあります。
その働きを助ける栄養素のひとつが、ビタミンCやビタミンEです。
ただし、抗酸化作用のある食べ物は、日焼けそのものを防ぐものではありません。
一方で、ビタミンCやビタミンEなどを普段の食事から不足なくとることは、運動に伴って生じる酸化ストレスに対する体の働きを支え、日々のコンディションを整えるうえでも大切です。
日焼けが気になるときも、特定の食品だけに頼るのではなく、普段の食事からさまざまな栄養素をとることが大切です。
屋外スポーツで意識したい3つの栄養対策
サッカー、野球、陸上、テニスなどの屋外スポーツでは、紫外線だけでなく、暑さや発汗、運動によるエネルギー消費なども考える必要があります。
そこで意識したいのが、「抗酸化作用のある栄養素」「水分・電解質」「エネルギー補給」の3つです。

①抗酸化作用のある栄養素を普段の食事からとる
抗酸化作用をもつ代表的な栄養素が、ビタミンCとビタミンEです。
また、野菜や果物にはβ-カロテンやリコピンなどのカロテノイドも含まれています。
特定の食品をたくさん食べるのではなく、さまざまな食べ物を普段の食事に取り入れることが大切です。

ビタミンC|果物や野菜からとりやすい
ビタミンCは、水に溶ける水溶性ビタミンで、抗酸化作用をもっています。
おすすめの食べ物
- キウイ
- いちご
- 柑橘類
- パプリカ
- ブロッコリー
- じゃがいも
果物はそのまま食べられるものも多いため、朝食にキウイをつける、運動後の補食に果物を加えるなど、普段の食事にプラスしてみましょう。
ビタミンE|ナッツ類や植物油などから
ビタミンEは、脂に溶ける脂溶性ビタミンで、抗酸化作用をもつ栄養素のひとつです。
おすすめの食べ物
- アーモンドなどのナッツ類
- アボカド
- うなぎ
- 植物油
例えば、サラダにナッツをトッピングするなど、いつもの料理に少しプラスすると取り入れやすくなります。
β-カロテン|「色の濃い野菜」を目印に
β-カロテンは、にんじんやかぼちゃなどに多く含まれるカロテノイドの一種で、抗酸化作用をもつ成分です。
体内では必要に応じてビタミンAに変換され、皮膚や粘膜の健康を保つ働きにも関わっています。
おすすめの食べ物
- にんじん
- かぼちゃ
- ほうれん草
- 小松菜
- モロヘイヤ
食品をひとつずつ覚えなくても、まずは「色の濃い野菜を選ぼう」と覚えておくと分かりやすいでしょう。
リコピン|トマトやトマト製品からとろう
トマトの赤い色のもとであるリコピンも、カロテノイドの一種です。
おすすめの食べ物
- トマト
- トマトジュース
- すいか
- ピンクグレープフルーツ
リコピンをとるために特別な料理を用意する必要はありません。
ミニトマトをお弁当に入れる、朝食にトマトジュースをプラスするなど、普段の食事に取り入れやすい方法から始めてみましょう。
②水分と電解質を補給する
日焼けが気になる屋外スポーツでは、紫外線だけでなく、暑さや発汗への対策も欠かせません。
特に暑い時期の屋外練習では多くの汗をかき、水分とともにナトリウムなどの電解質も失われます。
日焼け後の食べ物を意識するだけでなく、運動前から水分をとり、運動中・運動後もこまめに補給することが大切です。
長時間の運動や大量に汗をかくときは、スポーツドリンクなども上手に活用しましょう。
水分補給の量やタイミングについて詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
▶ 関連記事:熱中症対策の水分補給とは?運動・部活で役立つ飲み方・タイミング・飲み物を管理栄養士が解説
スポーツドリンクの種類や使い分けについて詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
▶ 関連記事:スポーツドリンクは全部同じじゃない!種類ごとの違いと正しい選び方を徹底解説
③運動で使ったエネルギーを補給する
日焼けが気になると、ビタミンCなどの抗酸化作用のある栄養素に目が向きがちですが、運動後はエネルギーやたんぱく質の補給も大切です。
ご飯・パン・麺などの炭水化物と、肉・魚・卵・乳製品・大豆製品などのたんぱく質も意識して補いましょう。
練習後すぐに食事ができないときは、おにぎり+牛乳、バナナ+ヨーグルトなどの補食を活用するのもおすすめです。
運動前後の補食について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
▶ 関連記事:補食のタイミング完全ガイド!練習前・中・後・試合前後のおすすめとポイント
屋外で運動した後は何を食べる?
ここまで紹介した3つのポイントを、実際の食事にしてみましょう。
ポイントは、抗酸化作用のある栄養素だけに注目するのではなく、運動後に必要な栄養を補いながら、野菜や果物も組み合わせることです。
例えば、
ご飯+鮭+野菜のおかず+みそ汁+キウイ
なら、ご飯から炭水化物、鮭からたんぱく質、野菜や果物からビタミン類などをまとめてとれます。
暑くて食欲がないときは、
- おにぎり+ヨーグルト+果物
- 冷たい麺+卵や鶏肉+野菜
- バナナ+牛乳
など、食べやすい組み合わせから始めてもよいでしょう。
大切なのは、「日焼けしたから果物だけ」で終わらせないこと。
主食やたんぱく質源も組み合わせ、運動で使ったエネルギーや体づくりに必要な栄養もしっかり補いましょう。
暑くて食欲がないときの食事について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
▶ 関連記事:暑くて食欲がない時の食事法|パフォーマンスを落とさない食べ方を管理栄養士が解説
屋外スポーツの日焼け・紫外線対策の基本
ここまで、日焼けが気になるときに意識したい食べ物について紹介してきました。
一方で、紫外線対策の基本は、浴びる紫外線そのものを減らすことです。
環境省では、紫外線による影響を防ぐ方法として、
- 紫外線の強い時間帯を避ける
- 日陰を利用する
- 帽子や衣服を活用する
- 日焼け止めを上手に使う
などを紹介しています。
屋外スポーツでは競技中にできる対策が限られる場合もありますが、休憩中は日陰に入る、帽子を使用できる場面では活用するなど、できることから取り入れましょう。
「外から紫外線を防ぐ」+「食事や水分補給でコンディションを整える」
この2つをセットで考えることが大切です。
まとめ|日焼けが気になる日は食べ物も意識しよう

屋外でスポーツをする選手は、日焼け止めや帽子などの紫外線対策に加えて、食事や水分補給からコンディションを整えることも大切です。
普段の食事では、ビタミンC・E、β-カロテン、リコピンなど、抗酸化作用のある栄養素や成分を含む食べ物を取り入れましょう。
また、屋外での運動では水分や電解質、エネルギーの補給も欠かせません。
野菜や果物だけに偏らず、主食やたんぱく質源も組み合わせることがポイントです。
ただし、特定の食べ物を食べることで、日焼けそのものを防げるわけではありません。
日焼け止めや帽子、日陰などを活用した紫外線対策を基本に、食事・水分補給も組み合わせて屋外での運動に備えましょう。
今日からひとつだけやるなら
まずは、屋外で運動した日の食事に「果物を1品プラス」してみましょう。
キウイやみかんなど、そのまま食べられる果物なら手軽に取り入れられます。
朝食や夕食に追加したり、運動後の補食と組み合わせたりするのもおすすめです。
「いつもの食事+果物1品」から始めてみましょう。
参考文献
紫外線環境保健マニュアル2020
発行元:環境省
https://www.env.go.jp/chemi/matsigaisen2020/matsigaisen2020.pdf
Vitamin C – Health Professional Fact Sheet
発行元:National Institutes of Health, Office of Dietary Supplements
https://ods.od.nih.gov/factsheets/VitaminC-HealthProfessional/
Vitamin E – Health Professional Fact Sheet
発行元:National Institutes of Health, Office of Dietary Supplements
https://ods.od.nih.gov/factsheets/VitaminE-HealthProfessional/
Vitamin A and Carotenoids – Health Professional Fact Sheet
発行元:National Institutes of Health, Office of Dietary Supplements
https://ods.od.nih.gov/factsheets/VitaminA-HealthProfessional/
Dietary Reference Intakes for Vitamin C, Vitamin E, Selenium, and Carotenoids
発行元:National Academies Press
著者:Institute of Medicine (US) Panel on Dietary Antioxidants and Related Compounds
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/books/NBK225483/
Position of the Academy of Nutrition and Dietetics, Dietitians of Canada, and the American College of Sports Medicine: Nutrition and Athletic Performance
発行元:Academy of Nutrition and Dietetics / Dietitians of Canada / American College of Sports Medicine
著者:Thomas DT, Erdman KA, Burke LM
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/26920240/
Tomato lycopene and its role in human health
発行元:Canadian Medical Association Journal
著者:Agarwal S, Rao AV
https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC80172/
Exercise and oxidative stress: potential effects of antioxidant dietary strategies in sports
発行元:Nutrition
著者:Pingitore A, Lima GPP, Mastorci F, Quinones A, Iervasi G, Vassalle C
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/26059364/

執筆者:丸井 遥
管理栄養士、スポーツ栄養プランナー、オンラインフードクリエイター。
病院・介護施設で栄養指導や栄養管理を経験。現在はフリーランスとして、スポーツ栄養教材の制作やダイエット栄養相談、記事執筆などを行っている。
また、栄養や子育てに役立つ情報をnoteでも発信中。
専門的な内容を、わかりやすく実践しやすい形で伝えることを大切にしている。








