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持久力を高める22の成分/長距離ランナーの記録更新のカギ

    持久力は「疲労の軽減と早期回復」と「エネルギーの安定供給と代謝」が重要テーマです。いずれも栄養の仕事なので『どんな栄養を・どのタイミングで・どう摂るか?』で、可能性が大きく変わります。

    あなたの持久力が高まる成分は?

    持久系成分は、効果に個人差があります。運動のスタイルや距離によっても大きく変わります。あなたに合う成分や商品を見つけることが、これからのランナー人生に大きく影響します。

    栄養ピラミット

    ミネラルが枯渇すると、ビタミンが吸収できません。ミネラルとビタミンが欠乏すると、アミノ酸などの栄養素は代謝できません。ミネラルは体内合成できないので、摂取タイミングが重要です。

    成分名種類関わる作用
    マグネシウムミネラル筋収縮・弛緩、筋けいれん抑制
    カリウムミネラル電解質/水分バランス、筋けいれん抑制
    ナトリウムミネラル電解質・水分バランス
    カルシウムミネラル筋収縮、神経伝達
    ミネラル細胞への酸素供給
    亜鉛ミネラル抗酸化、酸化ストレス軽減
    セレンミネラル疲労回復、活性酸素除去
    リンミネラルエネルギー代謝
    ビタミンB群ビタミンエネルギー代謝の促進、疲労回復
    ビタミンCビタミン疲労回復
    ビタミンEビタミン疲労回復
    β-アラニンアミノ酸疲労回復
    クレアチンアミノ酸エネルギー再合成
    L-カルニチンアミノ酸脂肪酸の代謝促進
    EAAアミノ酸エネルギー産生促進、筋損傷の防止と修復
    BCAAアミノ酸エネルギー産生促進
    シトルリンアミノ酸血管拡張、血流改善
    コエンザイムQ10ビタミン様エネルギー産生促進
    カフェインアルカロイド中枢神経活性、疲労軽減
    ビートルートエキス植物エキス血管拡張、血流改善
    コルディセプス植物エキス酸素利用促進
    ロディオア・ロゼア植物エキス疲労回復、ストレス軽減

    汗で流出した持久系ミネラルを
    丸ごと補給するガゼル!

    継続的な反復運動や発汗で、持久力に必要なミネラルが流出します。他の栄養素にも影響するので、持久力の維持にはミネラルの摂取方法がポイントです。

    マラソンで失うミネラル量は?

    持久系22成分の詳細

    すべての栄養の土台になる基礎栄養素です。この充足率に応じて、他の栄養素の機能レベルが変わります。運動により消失しやすいので、摂取方法が持久力のポイントです。ミネラルは互いに拮抗しているので、総合ミネラルとして摂るのがおススメです。

    カルシウム/筋肉の収縮

    カルシウムが筋肉細胞内に移動することで、筋収縮が起こります。それをマグネシウムが引っ張り出し、筋肉がゆるみます。

    カルシウムイオンと筋収縮

    持久力には、カルシウムとマグネシウムは必須です。継続的に筋収縮すると不足する成分です。通常は骨を分解して供給しますが、時間がかかり、骨が弱くなるなどの課題があります。経口摂取することで、筋けいれんや筋肉が動かなくなることを防げます。

    マグネシウム/筋けいれん防止

    筋肉の弛緩物質で、筋けいれんを未然に防ぐ作用があります。カルシウム2:マグネシウム1で、筋肉が正常に機能します。

    マグネシウムイオンと筋弛緩

    エネルギー代謝にも関係してATP生成をサポートします。その他、血圧や体温調整、酵素の正常な働き、自律神経を整えストレスを緩和などの作用があり、カルシウムやリンとともに骨を構成するミネラルです。

    カリウム/電解質バランス

    余分なナトリウムを排出し、電解質(ミネラル)バランスを適切に調整します。カルシウムと同様に、細胞内外の水分バランスも正常化します。

    体内のミネラルが少なくなると、電解質濃度を守るために保水量を低下させます。それが筋けいれん、疲労回復の遅れ、血中酸素量の低下などを招きます。

    ナトリウム/電解質バランス

    保水力を維持します。不足すると脱水症状を引き起こし、持久力を激減させます。過剰摂取は血圧を上昇させますが、それを調整するのがカリウムの役割です。

    鉄/酸素供給量UP

    鉄はヘモグロビンやミオグロビンの構成要素で、血液中の酸素運搬には不可欠です。細胞のエネルギー代謝、細胞の疲労回復に酸素が必須なので、鉄不足は持久力に直結します。血中の鉄分が不足すると、運べる酸素量も少なくなります。

    推奨量は年齢や性別でも異なりますが、6~8mgほどが通常の適量です。鉄は吸収性が悪いので、吸収率の高いヘム鉄やキレート鉄が注目されています。

    亜鉛/疲労回復

    亜鉛は免疫機能に重要な成分で、たんぱく質合成にも関与します。抗酸化作用もあり、運動による酸化ストレスを軽減し、疲労回復を促進して持久力を助けます。

    セレン/細胞保護

    セレンは抗酸化酵素であるグルタチオンペル・オキシターゼの構成成分で、酸化ストレスから細胞を保護します。運動中に発生する酸化ストレスを軽減し、持久力を低下させる疲労が早期に回復します。また感染症対策や免疫機能の維持に役立ちます。

    1日の推奨量は、0.025~0.03mgと極微量ですが、不足すると持久力に影響を与えます。しかし過剰摂取では毒性を示すため注意が必要です。

    リン/エネルギー代謝

    持続的なエネルギー代謝には、重要な成分です。ATPの生成に必要な成分です。細胞膜や核酸の構成成分で、筋肉、脳、神経、肝臓などに存在します。細胞のpHバランスや浸透圧の維持をサポートしています。

    1日の摂取量は800~1,000mgととても多いですが、様々な食品に含まれているので、不足することはありません。しかし長距離系の場合、一時的な不足に対応する必要があります。

    マンガン/抗酸化酵素を構成

    マンガンはエネルギー代謝と骨の形成に関与しており、抗酸化酵素スーパー・オキシドジスムターゼ(SOD)の構成成分でもあり、酸化ストレスを軽減します。

    ビタミンは、水溶性と脂溶性があります。水溶性は体内に留まることができないので、必要に応じて摂取してください。

    ビタミンB群/エネルギー代謝・疲労回復

    ビタミンBは8種類あり(B1、B2、B6、B12、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチン)、すべて水溶性で体内貯蔵ができないので、随時タイミングが重要です。

    主にエネルギー代謝の補酵素として、糖質・脂質・たんぱく質の代謝に関わります。不足すると、
    ・疲労が抜けない
    ・集中できない
    ・免疫が低下する
    ・筋肉の硬化
    ・口内炎や肌荒れ
    の原因になります。

    ビタミンB群は、1種類だけでは効果が発揮できず、互いに助け合っているので、総合(複合体)で摂るのが望ましいです。

    ビタミンC/疲労回復・水溶性

    代表的な抗酸化物質で、強い疲労回復力があります。アスコルビン酸ともいわれ、コラーゲンなどの線維状たんぱく質の構成には欠かせません。

    肌にハリをもたせ、血管や粘膜、筋膜、靭帯、腱、骨、軟骨の合成に関わり、傷の修復を早めます。

    1日の推奨量は100mgです。運動量によっては数倍を消費します。過剰摂取のリスクは低いです。

    ビタミンE/疲労回復・脂溶性

    ビタミンC同様に、強い抗酸化力があります。ビタミンCとの違いは、脂溶性であること、酸化還元力があることです。また悪玉これすてろーつの減少、脂肪酸化防止、細胞膜を健全に保つなどを作用があります。

    酸化還元とは、ビタミンCは酸化すると効力を失いますが、ビタミンEはビタミンCと一緒にとることで、酸化力が復活する特徴のことです。

    1日の推量量は8~9mgで、過剰摂取リスクは高くはないですが禁物です。

    自然界には500種類のアミノ酸があり、その内の20種類がたんぱく質を構成しています。たんぱく質を分解したアミノ酸やそれ以外のアミノ酸は、「遊離アミノ酸」として個別の働きをします。

    β-アラニン/疲労軽減

    β-アラニンは筋肉疲労を軽減して、筋肉の反復回数の上限を高めます。

    β-アラニンは、骨格筋内にあるカルノシンの材料になります。カルノシンは、高強度運動時に発生する乳酸生成時に発生する酸化物を中和します。酸化物は筋肉のpHを低下させ筋肉疲労の原因になるため、疲労軽減や持久力の維持に効果が期待されます。

    クレアチン/ATP再合成

    クレアチンは、レジスタンス運動(無酸素運動)での高強度運動時に、エネルギー物質(ATP)を再合成する成分です。高強度運動時のエネルギー持久力を高めるのほか、持久系スポーツでも一定の効果が示されています。

    L-カルニチン/脂質の代謝促進

    L-カルニチンは、脂肪酸の代謝を促進し、体脂肪をエネルギーとして利用しやすくする成分です。その効果には個人差が大きく、エビデンスも一貫していないとの指摘もあります。

    EAA/筋破壊の抑制

    たんぱく質を構成する20種類のアミノ酸の内、体内で合成できない必須アミノ酸9種類(Essential Amino Acids)のことです。

    長距離スポーツの場合、筋肉を分解してエネルギー供給をしますよね。その代替になる成分です。筋肉分解を抑制するので、分解にともなう負担や疲労を軽減し、持久力の安定的エネルギー源になります。

    BCAA/筋破壊の抑制

    BCAAは、筋肉を構成する3つの必須アミノ酸(分鎖岐アミノ酸)で、バリン、ロイシン、イソロイシンから成ります。筋肉分解を抑えることが期待されますが、代謝にはその他のサポート成分も必要なので、摂るならEAAをおススメします。

    シトルリン/血管の拡張

    シトルリンは、血管拡張を促し、血流を改善して、酸素と栄養の供給を増加させることで、持久力向上をサポートします。

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    コエンザイムQ10/

    コエンザイムQ10は、有酸素の運動能力を向上させることが確認されています。

    細胞内(ミトコンドリア内)でのエネルギー生成時の補酵素として働きます。エネルギーの代謝効率を上げ、強い抗酸化作用により疲労や老化の予防に役立ちます。

    カフェイン/疲労感の軽減

    カフェインは中枢神経系を刺激し、疲労感を軽減することでパフォーマンスを向上させる効果が広く認められています。多くの研究で持久力の向上が確認されており、特に耐久系スポーツでよく使われます。

    ビートルートエキス/血管の拡張

    ビートジュースに含まれる硝酸塩は、体内で一酸化窒素に変換され、血管を拡張して血流を改善します。これにより、酸素供給が増加し、持久力運動でのパフォーマンスが向上することが示されています。

    コルディセプス/酸素の効率的利用

    コルディセプス(冬虫夏草)は、酸素の効率的な利用を促進し、持久力を向上させる効果が示されています。伝統的な中医学では疲労軽減とスタミナ向上のために使用されています。

    ロディオア・ロゼア/疲労回復

    ロディオラは、ストレス軽減や疲労回復の効果があり、持久力の向上に役立つとされています。アダプトゲンとして、運動によるストレスからの回復を助けることが示されています。

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